３３軍団を従える王であり、その長官をも兼任している。その姿はグリフォンの翼を有する牡牛とされているが、召喚者と会話を交えているうちに人の姿をとるともされている。

特筆すべき事柄として、ザガンとの会話は召喚者の知的能力を著しく向上させるという。ザガンとの会話は召喚者にとって最高の学習の場になるであろう。

また、ワインを水に、水をワインに、そして、あらゆる金属を硬貨に変換させることが出来る。この能力を使えば、大量の葡萄を必要ともせずとも簡単に葡萄酒蔵主となれる。一見、この能力は地味に思えるが、黒魔術が最も盛んだった中世ヨーロッパならば、この能力で容易く一財産を築けたのである。

しかし、時が流れた現代においてワインで富を得ることは難しくなり、さらには金属を硬貨に換えられても紙幣には変換できないのである。それらを考慮すると、ザガンは些か時代に取り残された悪魔の色彩が濃厚である。

それともう一つ。ときにザガンは誤って血を水に変えてしまう事がある。勿論、召喚者の体内を巡っている血液である。この誤りが確信的に行われているのは言うまでもない･･･

　悪魔紋章 "61 ザガン／Zagan"