ペイモンとも呼ばれる。200もの軍団を率いる王である。エノク書においては、西方の王とされるほどの力を持つが、ルシファーには忠実だという。

ヒトコブラクダに乗る光の王冠を戴いた女性のような顔立ちで描かれる。その姿とは裏腹に吠えるような大声で話す。生贄や灌奠の儀式によって召還されるときは、アリバムとラバルという2人の王を従者に従え、見えない悪魔の楽隊の演奏に続き、微笑みを浮かべて現れる。天界においては、天使もしくは能天使であったといわれ、ルシファーには天界時代から極めて忠実に仕えていたのではなかろうか。

ペイモンはあらゆる芸術や科学の技術を召還者に与える。ペイモンの数多の能力は、天界時代そして堕天後もルシファーに捧げるべく修得したものなのかもしれない。

また、召還者に良い使い魔と堂々とした威風をも与えるという。例えば、自分の意見を披露する時には、持論の正当性もさることながら周囲からの印象が多大な影響を与えてしまう。周囲から一目置かれていれば、多少の無理は通るだろう。逆に真っ当な意見でも、軽んじられている者の意見は黙殺されてしまうこともある。

彼の力を借りさえすれば、周囲に圧倒的な存在感を与え、相手を思うままに操ることもできるであろう。

「ソロモン72柱」 悪魔紋章 "09 パイモン/Paimon"
 悪魔紋章 "09 パイモン/Paimon"

「ソロモン72柱」 09 パイモン/Paimon