ザドキエルの名は「神の正義」「神の公正」「神の正しさ」を意味する。ツァドキエル/Tzadkiel、ジデキエル/Zidekiel、ザタキエル/Zadakiel、ゼデキエル/Zedekielなどの別称を持つ。ときにザキエル/Zachielと混同されることもあるようだ。ザドキエルは慈悲、慈愛、そして記憶の天使であり、その存在はラビ文献や旧約聖書「民数記」などで触れられている。

主天使の長とされるザドキエルは、"天界の参謀本部"第六天ゼブルの支配者でもある。彼は「創世記」において、神への犠牲として息子イサクの命をを捧げようとしたアブラハムの手を止めた、といわれる(ただし、この任についてはミカエルが行ったとする説のほうが一般的ではある)。この出来事からザドキエルの象徴は"犠牲のナイフ"となった。

また、ザドキエルはユダヤの神秘主義では、天国に到着した魂に白いサンダルとローブを用意する天使、としても知られているようだ。

ザドキエルは「生命の樹の天使」として第四のセフィラー:「ケセド」を守護する。

ケセド/Chesed:「慈悲」(宇宙的善ともいわれる)
象徴:数字・4、色・青、図形・正四面体、金属・錫、宝石・サファイア、惑星・木星
神名はエル。「王座に座った王」として表現される。純粋であり聖なる宇宙の法則としての「愛」のヴィジョンを意味している。また、生命の樹の天使に対抗するシェルのデーモン、ガムキコトと対立する。

ザドキエル/Zadkiel